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♬宮沢賢治没後90年特別企画「チェロでつづる宮沢賢治の世界」♬

 11月25日(土)に花巻市文化会館で行われた演奏会に、遠野高校音楽部と花巻北合唱部で出演してきました。

第1部は花巻市内の文化団体演奏として遠野高校・花巻北高校の合同合唱の発表、第2部チェリスト宮田大さんのストラディバリウスによる親しみやすい曲を中心とした演奏、第3部はスペインバルセロナ生まれのチェリスト、作曲家の九十九太一さんが宮沢賢治原作「セロ弾きのゴーシュ」をエレキチェロによるオリジナル独奏曲映像作品によるデジタル紙芝居のステージ、第4部は宮田さんが宮沢賢治記念館に展示している宮沢賢治愛用のチェロを実際に演奏し、童謡などの日本の曲で宮沢賢治の世界を奏でるという、盛りだくさんなコンサートでした。

出演のきっかけは、9月21日(木)に行われた、宮沢賢治の命日に詩碑の前で開催される(令和5〔2023〕年は残念ながら雨のため南城小学校体育館にて開催)「賢治祭」に花巻北高校合唱部・遠野高校音楽部合同で演奏したことで、このイベントの出演依頼を受ける運びとなりました。

チェリストの宮田大さんは、2009年ロストロポーヴィチ国際チェロコンクールにおいて日本人として初めて優勝したり、これまでに参加したすべてのコンクールで優勝を果たしている方です。使用楽器は、上野製薬株式会社から貸与された1698年製A.ストラディバリウス!
ちなみにこの時期の日本では、元禄9(1697)年に生類憐みの令が出されています。つまり、この楽器が作られたのは江戸時代。有名な楽器、プロの演奏家の方にお会いできるのを楽しみに本番の日を迎えました。

ホールに着いて、宮田大さんとピアニストの西尾真実さんと記念撮影。ここで初めて、賢治さん愛用のチェロと時価数億円のストラディバリウスを間近にみることに。

ピアニストの西尾さんチェリストの宮田さん
左側の色が薄い方が賢治さんのチェロ。右側の色が濃い方がストラディバリウス。

この後、楽屋訪問もさせていただいて、サイン色紙もいただきました。宮田さんはとても穏やかで温かくて、優しい方でした。西尾さんは気さくに話しかけてくださって、とても魅力的な女性でした。九十九さんも快くサインに応じて下さり、素敵な記念になりました。

遠野高校、花巻北高校それぞれにサインをいただきました

そしてリハーサルを経て、本番直前。緞帳(どんちょう)の前でパシャリ。

緞帳の幕の内側には、“火の用心”と書いてあることが多いんです

さあ、本番です。

800人を超えるお客さんの前で、宮沢賢治作詞・作曲の「星めぐりの歌」「耕母黄昏」「剣舞の歌」「月夜のでんしんばしら」の4曲を披露しました。緊張のあまりちょっとトチッってしまったところもありましたが、楽しんで発表することができました。

「月夜のでんしんばしら」ドッテテ♪ドッテテ♪ドッテテド~♪

発表後は、客席でチェロの音色を十分に堪能しました。エレキチェロは打楽器の音や鳥の鳴き声などとコラボしていて斬新でした。賢治さんのチェロは何とも言えないまろやかな響きで、これを本人が弾いていたんだなあと思いながら聴きました。ストラディバリウスの響きはとても素晴らしく、一台の楽器であんなに会場いっぱいに音が響くのかとびっくりしました。300年以上も前に作られた楽器が、今演奏されていることがとても不思議で、どんな人たちが演奏してきたんだろうと想像しながら聴き惚れてしまいました。とても心が豊かになった一日でした。

終了後、帰ろうとすると、ロビーに赤いシャツを着た背の高いおじさまが…なんと、エレキチェロの演奏をしていた九十九太一さんのお父様の、九十九伸一さんでした。九十九伸一さんはスペインのバルセロナを拠点に国際的に活躍している画家さんということで、宮沢賢治さんのセロ弾きのゴーシュをモチーフとした作品「GOSHU」の本をプレゼントしてくださいました!カラフルで抽象的な絵が描かれた可愛い本です!ありがとうございました!!

素敵な本をありがとうございました!

今日の遠高生は、すてきな出会いが沢山ありました!


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