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遠野の郷の始まり

  いつから、遠野の郷に人が住んでいたのか?
  実は、遠野では日本最古級旧石器時代の遺跡が発掘されています。
  それが、遠野市宮守町達曽部にある金取(かねどり)遺跡です。

金取遺跡は、国道396号線沿いにあります。
一見、工事現場のように見えます。

 旧石器時代とは、考古学上の時代区分で、日本でいうと縄文時代の前の時代であり、まさに、狩猟採集の時代です。また、地質学上の観点でいえば、いわゆる氷河時代といわれる時代になります。

 人類は、アフリカ大陸で誕生し、やがて、アフリカ大陸からユーラシア大陸、そして世界中に拡散して現在に至ると考えられています。

 それでは、人類が日本列島に住み着いたのはいつなのでしょうか。
 これは、日本史の大きな謎です。
 この謎を解き明かしてくれるかも知れない遺跡の一つが金取遺跡です。

 この遺跡は、約9万年~3万5000年前(中期旧石器時代)のキャンプ跡だと推測されています。

金取遺跡から達曽部の集落を望みます。

 この遺跡を残した人達は、狩猟の途中で、この地でキャンプをし、焚き火で暖をとり、石器を作り、ナイフ様の小型石器で皮を剥ぎ、骨から肉を削ぎ取り、肉を焼いて食べたりしながら、しばらくの期間、生活をしていたと考えられています。

金取遺跡から達曽部の集落を望みます。

 ちなみに、この遺跡は湯屋川が流れる達曽部の地域を見下ろす丘にありますので、キャンプ地として最適だったのでしょう。遺跡発掘の結果、この地が縄文時代にも狩場などに利用されていたことが判明したそうです。

 遠野の郷は、古い時代から愛されていた土地なのですね


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